梅光学院高等学校同窓会
2012年05月26日

昭和11年の皆既日食観測

2012年6月21日朝、金環日食のニュースが日本中に流れました。東京近郊はあいにくの曇り空でしたが、金環日食の前後は雲の切れ間から太陽が顔を出し、多くの観測者が美しいリングを見ることができました。

 

 

今から遡ること76年、梅光女学院の先輩方が昭和11年6月19日の皆既日食を観測したという記事が大阪毎日新聞に掲載されました。大変面白い記事なのでここにご紹介いたします。これは、今回の日食にちなみ、市民の方が学院に送ってくださったものです。

 

 

 

あす見逃がすな
黒衣のお日様
◯◯◯◯◯学園の一角に望遠鏡の放列
◯◯◯◯◯◯◯梅光女学院の日食観測陣!

 

天界の神秘 ”黒衣の太陽” に全世界の天文学者が敢然科学の挑戦を試みる待望の19日はあすだ。この日緑風渡る下関梅光女学院校庭では花も恥らう乙女天文家達によって永遠の恋人皆既日食邀撃の豪華バラィエティが開かれる。廣津同院長が総司令官、樽見、近木両教諭が参謀となり

同校5年生18名の制服の処女達を動員、カーネーションの花咲く学園の一角に

英国製3インチ級屈折望遠鏡、8インチ級反射天体望遠鏡の2台を据えつけ、

午後2時12分の初虧を期して観測を開始、2分間天界神秘を色レンズの即製

望遠器を通じつぶら瞳の放列で見事キャッチし午後4時34分の復円まで

約2時間半160の麗眸を集中して ”ベールのお日様” をさんざん射すくめよう

というので

街の天文学者として知られた赤間町伊勢安呉服店の若主人河村光次郎、福岡専売局下関出張所長加納慶吉両氏はじめ関門天文同好会のアマチュア連10数名も参加合流し女学生観測陣に精彩を添えることとなった

 

 

 

今年下関では、早朝より生徒達が丸山校舎に集い、世紀の天体ショーを楽しみにしていましたが、残念ながら雲に阻まれて観察できませんでした。その代わり、先生方のご配慮により、 特別に学校のテレビで各地の実況中継が見られたそうです。

 

高27 時山響子(旧姓 原田)

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