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2021年10月18日
早稲田大学法学部名誉教授 大社淑子さん(高02)のお招きで、東京支部の飯沼菜保美支部長(高21)と共に、「大社コレクション展」および早稲田大学構内にある博物館を見学させていただきました。
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その1・・・「會津八一記念博物館」
【特集展】大社コレクション展
会期:2021年10月11日(月)~11月27日(土)10:00~17:00 開館日
会場:會津八一記念博物館 1階 近代美術展示室
入場料:無料
大社淑子さんが妹の玲子さんと共に長年にわたり蒐集された近代美術のコレクション約60点が展示されています。柳原義達のブロンズ彫刻作品や素描をはじめ、中川一政、難波田龍起、入江観、小杉小二郎、奥村土牛、棟方志功、ブールデル、ヘンリー・ムーア、バゼーヌ等の愛蔵品を2018年に寄贈なさったものです。
様々な作風の作品ですが、どれも活き活きとしていて、それぞれの説明をしてくださる大社さんのご様子に、作品に対する深い愛情と愛着を感じました。一般の展覧会とは違い、個人のコレクションには蒐集家の趣味や人柄が反映され、より味わい深いものがあります。
會津八一記念博物館・大社コレクション展
https://www.waseda.jp/culture/aizu-museum/news/2021/10/11/3631/
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その2・・・「国際文学館(村上春樹ライブラリー)」
2021年10月1日にオープンしたての文学資料館・文化交流施設です。
2018年に村上春樹氏(早稲田大学第一文学部映画演劇科卒)が大学に貴重な資料を寄託・寄贈することが決定したことをきっかけに、特命教授の隈研吾氏の設計で早稲田キャンパス内の4号館をリノベーションして設立されました。
村上春樹ライブラリーとあるように、氏の作品をすべて―日本語・日本語以外のものをあわせて―所蔵しており、関連書とあわせて3000冊の蔵書をギャラリーなど閲覧スペースで読書できます。
村上氏と隈氏により細部にわたり検討されたという内装は一般の図書館とは全く異なるイメージで、ゆったりと居心地の良い空間を演出しています。館内には、セミナースペースのほか、村上氏蒐集のレコードが聴けるオーディオスペースや、学生が自主経営するカフェ、ギャラリー、ポケットパークなどがあり、新しい交流の場、研究の場を提供しています。
入館は予約制ですが、大社さんのおかげで職員の方が付き切りでご案内くださり、興味深く見学出来ました。英米文学の翻訳を専門とされる大社さんと職員の方との会話もはずみ、あっという間に時間が過ぎていきました。
早稲田大学国際文学館 https://www.waseda.jp/culture/wihl/
早稲田ウィークリー
「村上春樹ライブラリー大公開! 世界で唯一の文学空間を楽しもう」
https://www.waseda.jp/inst/weekly/feature/2021/09/27/89752/
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その3・・・「坪内博士記念演劇博物館」
演劇博物館は、1928(昭和3)年10月、坪内逍遙博士が古稀を迎え、その半生を傾倒した「シェークスピヤ全集」全40巻の翻訳が完成したのを記念して、各界有志の協賛により設立されました。およそ百万点にもおよぶ膨大なコレクションは、80年以上培われた“演劇の歴史”そのものです。
建物は坪内逍遙の発案で、エリザベス朝時代、16世紀イギリスの劇場「フォーチュン座」を模して今井兼次らにより設計されました。建物自体がひとつの劇場資料となっており、舞台正面には Totus Mundus Agit Histrionemは、“全世界は劇場なり”というラテン語が掲げられています。
早稲田の演劇博物館といえばあまりに有名ですが、見学は今回初めてでした。展示品を見て回るだけでも優に1日は掛かりそうです。これらは単なる資料ではない、先人達が築いたこの歴史の延長線上に今があるのだということを改めて感じました。
来年開学150周年を迎える母校も、歴史や伝統に学び、より良い未来を切り拓いていける学校であってほしいと思います。
早稲田大学演劇博物館(enpaku) https://www.waseda.jp/enpaku/
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キャンパスも秋めいて、気の早い銀杏は秋色に衣替えし始めています。コロナの影響か、学生の姿はまばらで少し寂しい気がしましたが、久しぶりに晴天に恵まれ、敬愛する先輩方とゆったりした時を過ごせた素敵な一日でした。
高27 時山響子(旧姓 原田)